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川上正浩ブログ

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葡萄の話を(2)

 とある授業で,学生さんからこんなことを質問された。
 それは,「白葡萄は,白くもない,緑色なのに,なぜ白葡萄なのか」という謎についてである。
 正確には,学生さんの質問は,「青林檎」も似たような緑なのに,なぜ?という部分も付加されていたのであるが,当ブログでは,白葡萄に話を絞る。
 正直なところ,これはうかつにも考えてみたことがなかったのであるが,学生さんからの質問に「知らない」と答えることはシャクだし,そもそもこうしたことに絶対的な答えが存在することの方が稀だと思うので,自分なりに考えた結果を学生さんに伝えることにした。

 で,その考えた結果であるが,こうした場合の「白」は,対比を表しているから,というのが川上なりの答えであった。
 つまり,白葡萄については,そもそも対比される色としての「葡萄色」そのものが,相当に濃い色であることから,そうでない葡萄に対しては,これを対比的に,色が薄いことを強調する結果として,「白」と表現されてしまうのではないか,ということである。
 つまり,日本語においては,色が薄いことに対応するのが「白」であり,そのことは,白の「反対」の色が,黒,とも言えるし,赤,とも言えることと関係していると思われる。
 さらに言えば,最終的に「白」が,「透明」と近い意味で使われるケースがあるのも,「白」という表現が持っている,「薄さ」の感覚ゆえではないだろうか。
 そういう意味では「白だし」も,白いわけではない。
 さらに言えば,「 白葡萄 」という表現に関しては,「 白ワイン 」という表現が影響を与えている可能性もあると思う。
 日本語としては,おそらく,「白ワイン」の方が,「白葡萄」よりも先な気がするし(気がするだけである)。
 そして,そもそも,白ワイン,白くないし。
 きちんと調べれば,そうしたことも,もっともっと論理的に研究されているのかもしれないし,川上の言語感覚自身がすごく的外れ(そんなことで良いのか,漢字研究者)であるのかもしれないが,いずれにしても,思考を羽ばたかせるというのは,楽しいことだと思う。
 特に,仮説を立てて,その実例的なものが見つかったりする瞬間は,よくできた小説を読んだり,よくできたゲームをしているのと同じ感覚になるので,割と好きな瞬間なのである。
 楽しいなぁ。
 ていうか,それってそもそも合ってるの?って話ですけど。

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