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川上正浩ブログ

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遠隔が始まる

 ということで,本学では遂に明日から遠隔授業のスタートである。
 今頃になって,やっといろんなことがわかってきた,というのが正直なところであるが,実際始めてみるとなると,また「わかってきた」と思っていたことが「違っていた」ことに気付かされるのではないかという気もしている。
 今後の社会について軽々に論じることはできないけれど,こうした形態の「授業」も,選択肢の中に加わることについては悪くないと思う。
 外出自粛の影響で,「映画館」の経営が,というニュースを見ていた折に,(映画館にお客さんが入れないので,その映画館では,やむなく権利を有している映画の配信サービスを始めた,という文脈で)とある映画監督さんが,「いや,映画はねぇ,映画館で観ないとだめなんですよ」というようなことを言っておられた。
 少し角度は違うが,本当は川上も「いや,授業はねぇ,教室で受けないとだめなんですよ」と思っている。
 対面でないと伝わらないこと,というのは確かにあるはずで,川上は授業の中でその部分をかなり重視している自覚があるからだ。
 しかし,もちろん,遠隔授業を否定しているわけではない。
 現在の社会の状況が,遠隔授業しか無理だ,との判断はよくわかるし,遠隔授業「だから」,授業のクオリティが下がるのは非常にシャクである(単に負けず嫌いである)。
 遠隔授業には遠隔授業としての良さは色々あると思う(たとえば,通常の講義であれば,学生さんから我々教員の喋りを中断させて,じっくり自分が考える時間を取ることはなかなか難しいだろうが,動画で配信される講義であれば,クリック一つでこれができるのである)。
 ただ,遠隔授業の場合は,たとえば学生さんの家でのネット環境が不安定になっていないか,とか,心配することが激増するのである(もちろん対面で授業をしていても,学生さん自身が「Wi-Fi切れてる?」みたいな状態になってしまったりすることはままあるのだが)。
 そうしたことが「制約」となるので,そこをどう回避するのか,そして,それを逆に強みにしていくにはどうするか,頭の使い所である。
 そうした意味では,川上にとっては,遠隔授業は「お取り寄せグルメ」みたいなイメージだ。
 たとえば焼肉の名店であれば,お店のメニューについて,「いや,この場で焼いて,鉄板から熱々をそのままお口に運んでいただくのが,一番美味しく召し上がっていただけると思います」と仰るだろう。
 でも,そうでないメニューもあるはずであるし,また,お取り寄せでおうちで召し上がっていただくことを前提に,メニューを開発することもできるはずだ。
 本来,「この場で」食べていただくのが一番美味しいものでも,では,これをお家で美味しく召し上がっていただくには,どのように「アレンジ」すれば良いのか,というところが,料理人の腕の見せ所なのではないか。
 ということで,遠隔授業が「お取り寄せグルメ」として成立するか,単なる冷めて硬くなった料理になるのか,その辺りは,我々の努力(ともちろん学生さんたちの適応)にかかっている。

 今,全国の大学(もちろんそれより下の学校においても)の先生方は,必死の努力をされていると思う(それなのに「大学の授業の質が下がってるんだから,大学の授業料の減額を」という議論があったりすることは本当に心が痛い。日本に限らず,人々の収入自体が大幅に減っていることは事実で,授業料が少しでも安ければ,という気持ちは十分に理解できるが,それと「サービス」のクオリティの話とはまた別の話だと思う)。
 ということで,ブログより,授業準備である。
 頑張ろう。
 っていう割に長々ブログ書いてるのでは?って話ですけど。

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