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夏目誠先生

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夏目先生の写真 TOPICS
背景の一部
1 趣味
2 夏目先生の仕事
3 なぜ精神科医に?
4 精神科医とカウンセラーのちがい
5 精神科医としての悩み、誇り
6 僕の心が少しだけ強くなった理由
7 人生には3回の弱り目と祟り目がある
8 大切なこと
9 目指して欲しいもの
奈良県立医科大学卒業後、奈良医大病院での研修医を経て、精神科助手に。平成5年に府立講習衛生研究所精神衛生部長に。平成6年に大阪府こころの健康センターに部長として就任。現在は大阪樟蔭女子大学心理学科教授

趣味

趣味の風景 一つはテニスです。下手ですけど(笑)管理職についてから始めたんですよ。
「飲みにケーション」だけでストレス発散になると思ったけど、 同僚だと心からリラックスしにくくて。それで40歳にしてテニスの初心者コースに入門したんですよ。仕事は毎日やるから自然と体が覚えていくんだけど、遊びは自分からしないといけないし、 本人で学んでいかなければならないからね。
だから、仕事のほうが難しいと思われがるなんですけど、 本当は遊びのほうが難しいんですよね。

あと読書も好きです。 若い頃、辛いことがあった時によく読んでたのが、「人間交差点」(マンガです。)という本ですかね。 今でもしんどい時は読みます。

あと一つはjazzを聞くことですね。 jazzライブにはよく行きます。Jazz委員の運営委員会のお手伝いもしたことあるんですよ。 僕のおすすめの所は上六の地下鉄の6番出口からあがったところすぐにありますよ。

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夏目先生の仕事

カウンセリングセンターの写真 精神科医の夏目誠を語るとすれば、いわゆる産業精神科医っていうものだよね。 職場でうまく適応できない人、いわゆる適応障害の人たちの相談を受けたりするのが僕のライフワークですよね。 職場の対人関係でしんどくなった人の治療をするのが僕の役目です。 まあスクールカウンセラーの職場版みたいなものだよね。

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なぜ精神科医に?

インタビュー風景

やっぱり医学というか、 人に対して関わる仕事がやりたかったていうのと、薬学か医学か、 治療の関係に進みたいっていうのがあってね。じゃあ医学かなっと。 人の命に関わるのがいいなっていうのがシンプルな理由ですね。

本当は心療内科に行きたかったんだよね。心療内科は身体に現れたストレス病を診るんですよ。 例えばストレスからくる気管支喘息とか拒食症とか。要するに精神科医は心だけなんだよね。 だけど心だけで診るとあんまり科学的じゃないんだよね。 心療内科は心も身体もケアしてあげるんだよね。 だから科学的に診ることもできるんだよね。 それで心と身体と両方から診てあげたいと思ってそっちへ進んだんですけど、 たまたまこれを専門に扱っていた先生が精神科医だったんですよね。 それでこの先生のところへ行っていたら、 最終的に精神科医になっちゃったっていう(笑)だから精神科医が本望かって聞かれたら微妙だよね(笑)

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精神科医とカウンセラーの違い

精神科医とカウンセラーのちがいっていうのは薬が使えるか使えないかっていうところが大きいですね。

僕ら精神科医は一日にたくさんの人を診ないといけないから、必然的に薬に頼らざるをえないんですね。 一人にかけられるカウンセリングの時間っていうのはせいぜい一人に5分から7分くらいなんだよね。カウンセラーの先生方はカウンセリングに1時間くらいかけますけどね。

あとは背景になっている学問の違いだね。 医学と心理学という違い。医学っていうのは身体の方が中心なんだよね。だから真っ先にやるのは解剖ですよね。 心理学はあくまでも最初から心にとりかかるんだよね。心理学で心のケアをするのがカウンセラーで医学で心のケアをするとしたら精神科か心療内科なんだね。 両方とも基本的に言えるのは患者の理解をすることが大事っていうことなんだけど、 理解ということで考えると心理カウンセラーの方のほうが理解しようという気持ちは大きいですよね。 薬をどう処方するかで症状をやわらげていくのかっていうのを考えるのが、精神科医ですね。

ちなみになぜ精神医学が心理学の中にあるのかというとね、これはカウンセラーとしてずっと診ていいのか、 病気が疑われるから精神科医に任せたほうがいいのかっていうのをある程度判断できるようにしてほしいからですよね。

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精神科医としての悩み、そして誇り

書籍『人間交差点』 精神医学では心が病んでいるかどうかを測る方法が乏しいんですよね。 例えば内科なら血液検査をすればある程度の結論っていうのが普遍的なものとして出てくるんですよね。 そういうのが医学の基本なんです。ところが精神医学にはそういう客観的に見てわかるものがないでしょう。 だから一番怖いのが誤診ですよね。それが最大の悩みですよね。 医者をやってて一番自分が医者であるかということに疑問をもつのは精神科医なんですよ(笑)

やっぱりこの仕事をやっていると、時々良くなった患者さんとかがね、「先生よくなったよ、ありがとう。」とか、 「先生のおかげだよ。」とか言ってくれるんですよね。それがやっぱり誇りというか、励みですよね。

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僕の心が少しだけ強くなったわけ

お菓子の写真 僕は若いころから挫折経験が非常に多かったんだよ。 高校も大学も第1志望じゃなかったし、失恋も多かったしね(笑)

でもそういう経験があったからこそ僕はこっちの道に進んだのかもね。 自分の心が病気になったわけじゃないけど、ずっと不本意だと思い続けて生きてきたから。 そういう人生の中で、心という目を開いて自分に向き合えたからこそ、こういう道を選んだんだろうね。 自分の心の中に不本意なことが多々あって、人間の心はなぜそういう風になるのかということを知ろうと思ったんだよね。 そういうことを通して僕も少し強くなったんですよ。

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人生には3回の弱り目に祟り目がある

テニスラケットを構える夏目先生 これは僕の持論なんだけど、人生には3回弱り目に祟り目っていうのが発生するんだよ。

波の上にいる時はみんな集まってくるんだよ。ところが、例えば男の世界だったら、 ポストが上のときはみんなに慕われていた人が、 いったんポストが下がると蜘蛛の子を散らしたようにサーっとさって行くんだよね。 本当に男の世界は怖い(笑)

そういう時に、誰か一人でもそばにいたらね、 特に用事がなくても飲みに言ったり話したりできる人が1人でもいたら、それだけで心が軽くなるよね。

僕は人間の最終的な真価っていうのは自分が本当に打ちひしがれて惨めになって悲しくなった時に、 1人でもサポートしてくれる人がいるかどうかだと思うんです。そういう人がいる人は、 僕はその人は人生を生きるに値すると思うんですよ。それがその人の真価だよ。

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大切なこと

書籍の写真 これからは出た大学なんて関係ない世の中になるよ。 一番大切なことは友達を作ること。

何かを一緒にやるということは大切ですよ。 交流がなければやっぱり心友(しんゆう)なんてできないですからね。心の友と書いて心友(しんゆう)。

多くの人と付き合うことは大切です。でも10人いるからといって10人全員に好かれようと思うからあつかましいんだよ(笑) 何人かの人に、本当に好かれればいいんだよ。1人でも2人でも。みんなに好かれようとしていい格好するから疲れるんだよ。 だから生きることがしんどくなるんだよ。

自分は自分なんだから、自分の中にもいいところを見つけてそれを出すしかないんだから。 それで気に入らないっていう人がいても、それはそれでいいじゃない。

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目指してほしいもの

精神科医や心療内科医、カウンセラーを目指す人にはね、やっぱり健康な人の心がわかる人になってほしい。 意外と健康な人の心がわからなくなってる精神科医っていうのは多いんですよね。

あと、心のしんどい思いはしてもいいと思うんですよ。でもそれを卒業してほしいんですよ。 自分の中でしっかり自分の問題点を自分なりにしっかりみつめて答えを出して、それを卒業しなければ、 やっぱりカウンセラーとしてしんどいと思います。

戦わないといけないよ。戦うから値打ちがあるんだ。

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