単語は踊る

 タイトルが正しくないとお怒りの向きもあろうが,久しぶりに高揚したということでお許しいただきたい。

 一応説明しておくと,久しぶりに“本業”である単語認知(visual word recognition)の研究会があったのだ。

 研究会というよりは会議,という感じであったので,単語と,「会議は踊る」との連想から(そしてもちろん“踊る”の部分は,単語とタンゴの地口から,そして高揚感からの連想でもあるわけだが),このようなタイトルと相成ったわけである。

 会議の内容についてここで報告しても仕方がないので割愛するが,単語認知について議論することはやはりおもしろいと改めて感じたことであった。

 本学には単語認知研究者は一人しかいないので(当たり前である。もちろん例外はあるが),これだけの(と言っても数名だが)単語認知屋が集まって,しかも必ずしも主義主張がconsistentでない単語認知屋が集まって議論するのは,本当に踊るほどの高揚感を感じるものであった。

 

 それはさておき。

 その折に,広島の共同研究者が持ってきてくれたのが,「生もみじ」である。

 もみじ饅頭の生バージョンであり,もちもちしていて非常に美味しかった。

 ただ。

 もちもちしっとりしているのはそれはそれで望むところであるのだが,どう“生”なのかがまたしてもよくわからないのであった。

 で。

 早速調べてみようと思ったわけであるが,ネット検索で当たった,おそらく製造元のページにあった説明が,

 

『「生もみじ」は,もっちりした食感で, 販売直後は売り切れになってしまうほどの大人気です。』

 

 となっているのを見た途端に,なんだかげんなりして,追求する気持ちが失われてしまった。

 

 まず。

 “販売直後は”という表現が気に入らない。

 これだと直後以外は売り切れになってしまわないかのような表現であるので,

 “販売直後に”とした方が適切だろう。

 そして。

 よく見てみるとこの文には,“もっちりした食感”であることが語られているだけである。

 販売直後に売り切れになってしまうことと大人気であることはほぼ同義であるので,どこがどうなって人気の“秘密”であるのかがわからないのだ(もちろん秘密にしておきたいということなのだろうが)。

 せいぜい,“で”の一文字が,もっちりした食感が人気の理由であることを仄めかしているのみである。

 

 ともあれ,そんなわけで,なぜ“生”なのかは謎のままである。

 まぁここに書いておけば,大抵の謎は,イギリスの小さなお城の姫か,“まるでお人形さんのような”先輩かが解明してくれるシステムになっているので,皆さんも気長にお待ちいただきたい。

 他人任せ(しかも勝手に)かいっ!って話ですけど。

コメント (2)

イギリスの小さなお城の姫:

え?何やら期待されているようなので、調べてみました(^^;)

http://www.home-tv.co.jp/polpolclub/pc/bbs/board2.php?k=kodawari&id=183

http://o.tabelog.com/otrdtlrvw/14924/

やっぱり、「どこを生と定義しているのか?」という疑問は多いようですね。
(そして、結局、何が「生」なのか、判明していないようです。)

要するに、外側の皮がもっちりしていて、
ホットケーキみたいなスポンジ状ではない、ことを
「生」と称しているようですねー。

生もみじは食べたことがありませんが、コメントの中に、
「桐葉菓」http://www.momiji-yamadaya.co.jp/shouhin/manju/touyouka.html
に似ている、とあったので、何となく想像がつきました。
「桐葉菓」は広島に行ったときにはおみやげに買いますが、
京都の「阿闍梨餅」http://www.ajyarimochi.com/ajari.html
と同じジャンルです。

どちらも皮の部分にもち粉を使っていて、もっちりした食感になります。
(もち粉でもっちりって・・・)

しかし、食感はもっちりしていますが、火を通していないわけではありません。
日持ちしないわけでもないし・・・。
(だから、旅行みやげとして使いやすい。)

「生」の定義については、いろいろ思うところがあるのですが、
辞書で調べてみました。
***************************
[名・形動]
1 食物などを煮たり焼いたりしていないこと。
加熱・殺菌などの処理をしていないこと。また、そのさま。「魚を―で食う」「しぼりたての―の牛乳」
2 作為がなく、ありのままであること。また、そのさま。「国民の―の声」

①演技・演奏などを直接その場で見たり聞いたりすること。「―の舞台」
②録音・録画などによらないで直接その場から放送すること。「―の番組」
4 技術・経験などが未熟であること。また、そのさま。
5 「生意気」の略。「―を言う」「お―な子」
6 「生ビール」の略。「ビールは―がうまい」
[副]なんとなく。中途半端に。
[接頭]
1 名詞に付いて、いいかげんな、中途半端な、などの意を表す。
「―返事」「―あくび」「―煮え」
2 形容詞・形容動詞に付いて、少しばかり、何となく、などの意を表す。「―ぬるい」「―暖かい」
3 人を表す名詞に付いて、年功が足りない、世慣れていない、
年が若いなどの意を表す。「―女房」「―侍」
***************************

まー、どう考えても、食品、特に菓子類で「生」とつける場合は、
「加熱処理をしていない」ことを指したいのだろうと思いますが、
生チョコや生ケーキは、加熱していない生クリームを
配合しているので何とかOKとして、
「生もみじ」は、明らかに生ではありませんねー(^^;)。

「生もみじ」が生なら、「桐葉菓」も「阿闍梨餅」も生ということになってしまいます。
もっちりした食感が、加熱していないこと、半熟であることを想像させる、
というだけではないかと。


ちなみに、半熟カステラhttp://www.shop-mamanlatona.com/product/item001.html
というのもあります。
要はカステラの中心部に、卵黄をベースにした別のクリーム
(ミルク抜きのカスタードのような)が挿入されているのですが、
一瞬、生焼け?と思います。
スポンジ状のお菓子で「生」を強調するのは、
失敗かもしれません。

川上:

詳細な情報ありがとうございます。
それなのにコメント遅れて申し訳ありませんでした。
なんだかそれなりに疑問視されていることにある意味
安心しました。
先日アップした「ソフトフレッシュ」についても誰か
疑問に思ったりしていないんでしょうかね。。。

コメントを投稿

(ご投稿いただいたコメントが投稿されるまでに、ブログオーナーの承認が必要です。しばらくお待ちください。)

サイト全体の最新記事を取得
RSS2.0フィード最新記事を取得
ATOM1.0フィード最新記事を取得
『川上正浩ブログ』の最新記事を取得
RSS2.0フィード最新記事を取得
ATOM1.0フィード最新記事を取得
[フィード(RSS)とは]