Shoin.net関屋TOP > 先生紹介 > 心理学部 > 川上正浩ブログ > 日々雑記 > 八岐が読めないかもしれない

八岐が読めないかもしれない

 とある本を読んでいたら,「人一倍頑張る」という表現についての話が載っていた。

 人の一倍,ということは,人と同じ,つまりは人並みということであって,あんまり頑張ってないのでは?というような話から,いやいや「倍」という言葉には。そもそも(いわゆる)“2倍”の意味があるので,“一倍”というのは,2倍のことに当たり(書いてて非常にややこしいので,読んでても非常にややこしいだろうけれども),したがって「人一倍頑張る」というのは正しく人の2倍頑張ることを意味しているのだ,というような解説がしてあった。

 

 これを見て連想したのが,「また( 叉 ・股・胯)」の話である。以下「マタ」と表記して論を進める。

 常々納得いかないのであるが,そもそもマタとは,何かが2つに分かれている部分を指しているのであると認識している。

 つまり,分かれていないときにはマタは存在せず,分かれた時に初めてマタ概念が発生するわけである。

 たとえば「木のマタ」といった表現は,根本からスッと生えてきていた木が,あるところで二つに分かれ,その分かれ目の部分であると理解されるであろう。

 言ってみれば,これは,初めて出現した,1つめのマタである。

 

 けれども。

 

 たとえば,かの松下幸之助氏の偉大なる発明と言われている「二股ソケット」(ここでは松下幸之助氏に敬意を表して,オリジナルと思われる“股”という表記を用い,“マタ”という表記は用いなかった。いちいち言い訳しなくても良いかもしれないが,細かいことにこだわる性格なのである)。

 なぜ人は“二マタ”と言ってしまいたくなるのであろうか。

 電球のソケットが「2つに分かれている」だけなのであるから,「一股ソケット」あるいは「股ソケット」で良いのではないか。

 いわゆるマタ部分は1つしか存在していないではないか。

 何かが二つに分かれて初めてできるはずの“マタ”が,なんだか「2つある」みたいな表現になっているのが納得いかない。

 

 

 同様に,海神ネプチューンが持っている「三つ叉の槍」。

 先が3つに分かれているのであれば,マタ部分は2つなのではないか。

 これも納得いかないのであった。

 

 あるいは,八岐大蛇(やまたのおろち)。

 頭が8つあるということは,マタ部分は7つなのではないか。

 納得いかないのであった。

 

 もちろん,「2つに分かれてできるマタ」を「二股」,「3つに分かれてできるマタ」を「三つ叉』と言うのだ,と言われれば身も蓋もないが。

 

 ただ。

 

 1つだけ,それ以外にも解決策(?)は見つけた。

 たとえば八岐大蛇に関しては,その頭が,円周状に生えているのであれば,8つの頭で8つのマタを正しく構成することが可能である。

 どうですか?

 とりあえず,それはそれでなんだか身動き取りにくそうだ,って話ですけど。

コメント (2)

仲谷兼人:

えー私の考えでは・・・

マタというのは、元々1つだったものが複数に分かれた形をしている「もの」ではないかと。
で、2つに分かれているとフタマタ、3つだとミツマタ、というわけでおもしろくもなんともないのですが。

先生の説では分かれた間にできた空間のさまをマタと考えておられるようです.しかし、これはどーなつのあなをどーなつというようなものではないでしょうか。やはりドーナツは穴も含めてドーナツというのが自然な発想でしょう.

したがって、「打球が股間を抜ける」という表現は正しいが、「打球が股間に当たる」というのは間違いで、「股に当たる」あるいは「股中に当たる」とすべきです。

考え方としては空間の形状に名前をつける方がずっと高度だと思います.そう思ってドーナツ(トポロジー的にはトーラスですね)の穴の名前を探してみたのですが、残念ながらみつかりませんでした。ご存知でしたら教えてくださいませ.

川上:

仲谷先生

コメントありがとうございます。たぶん先生の仰るとおり,2つに分かれれば,3つに分かれれば,というのが正解であろうと思います。
ただ,私の感覚では,空間のさま,と言うよりは「分かれ目部分」が「マタ」なのではないか,あるいは,マタと呼ばれるべきではないか,というような感じです。なので,打球が「分かれ目部分」に当たれば,「股に当たる」ことになるかと思います。この辺りは先生のお考えと同じです。
蛇足ですが「股間」というのは,おそらく婉曲表現としての「股」のことを指していて,空間的な意味で「距離をとる」ことで婉曲表現になっているのではないかと考えます。時間的な意味で「距離をとる」ことでwouldに代表されるような婉曲表現がなされるのと同じ理屈なのではないかと。
空間の話については,ちょっと思い出したこともあるのですが,これは,またブログとして一本にまとめてみたいと思います。
ドーナツの穴は…私も探求したいと思います。

コメントを投稿

(ご投稿いただいたコメントが投稿されるまでに、ブログオーナーの承認が必要です。しばらくお待ちください。)

サイト全体の最新記事を取得
RSS2.0フィード最新記事を取得
ATOM1.0フィード最新記事を取得
『川上正浩ブログ』の最新記事を取得
RSS2.0フィード最新記事を取得
ATOM1.0フィード最新記事を取得
[フィード(RSS)とは]